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  • 2021.04.01
  • 2021.04.01
  • グローバルセキュアデータ転送サービス

【徹底解説】ファイル共有のパスワード設定方法 情報を安心・安全に!

グローバルセキュアデータ転送サービス

ファイル共有は複数の人が同時に情報を閲覧できるため、セキュリティに高い意識を持つ必要があります。安全にファイル共有を行うためには、正しいパスワードの設定が有効です。

しかし、アクセスが必要な時にいつもパスワードを聞かれたら負担でしょう。
逆に必要な時に聞かれないのは危険です。

本記事では主に以下の内容を扱っています。

  • Windowsでファイル共有が必要な理由と概要・メリット
  • Windowsファイル共有パスワードの設定方法
  • Macでファイル共有を設定する方法
  • 有料/無料で導入可能なオンラインストレージについて

ぜひ、最後まで読んでいただき正しい方法を学びましょう。

※本記事に掲載している情報は2021年3月時点のものです。

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ファイル共有はなぜ必要か

ファイル共有が必要な理由は、ファイルを共有することで複数人が協同して効率的に業務を行うためです。1つの場所にファイルを置いて複数人で同じ情報を閲覧・編集することで、情報の紛失やミスがなく正確な業務を行えます。

正しいファイル共有の方法を学び、効率的でミスがない業務を目指しましょう。

ファイル共有の概要

ファイル共有は、複数のユーザーが1つのファイルに同時アクセスできます。例えば、社内でのスケジュールや連絡事項の共有に利用されます。

ファイル共有を行わなければメールなどで文章を送る必要があり、送信ミスや見落としの問題が出てくるでしょう。Windows10ではファイル共有機能が標準搭載され、業務で幅広い利用が期待できます。

ファイル共有のメリット

ファイル共有のメリットは以下のとおりです。

業務効率化につながる :
ファイル共有は業務の効率化につながります。業務が1つのファイルで完結するからです。 例えば、企業リストを複数人で作成する場合を考えます。
「あと、10件残っている。」
「30件進んだ。」
このように、進捗を正確に管理できます。 あとはリストを完成させて提出するという流れです。 別々のファイルで作業をしていたら、まとめて進捗管理ができません。リスト提出時に個々のファイルを統合する手間もあります。その他、印刷の手間を省くなど多くの業務効率化につながります。

ユーザーごとにアクセス権を設定できる :
ファイル共有はユーザーごとにアクセス権を設定することができ、意図しないユーザーからのファイル改ざんを防止できます。 「別のチームなので閲覧のみ。」
「メンバーなので閲覧と編集ができるように。」
ユーザーごとにアクセス権を設定することで情報を適切で安全に扱うことが可能です。

Windowsと他のデバイスと共有が可能 :
Windows同士だけではなく、他のデバイスとのファイル共有も可能です。MacやiPhone、Androidとファイル共有をしたい場面もあるでしょう。デバイスが同じネットワークに所属していれば、共有できます。 

パスワード保護設定を切替えセキュリティ強化

共有ファイルのパスワード保護設定は、セキュリティの強化に重要です。Windowsでは「パスワード保護共有」の設定を有効にすることで、ネットワーク資格情報を入力しないとファイルやフォルダにアクセスできなくなります。また、Windowsアップデートのタイミングで意図せずに「パスワード保護共有」の設定が切り替わる場合があります。
正しい設定方法と切り替え時の違いを覚えましょう。

パスワード保護共有の設定変更の方法

設定変更の手順は以下のとおりです。
※2021年3月時点のWindows10での設定方法を記載しています。

  1. 「スタートボタン(デスクトップ画面左下)」→「設定(歯車アイコン)」を選択して、「ネットワークとインターネット」を開く。
  2. 「イーサネット」をクリックして、「共有の詳細オプションを変更する」(共有オプション)を表示。
  3. 「ファイルとプリンターの共有」を有効にする。
  4. 同じ画面で「すべてのネットワーク」をクリックする。
  5. 「パスワード保護共有」を変更して、変更の保存を押す。

パスワード保護共有の有効と無効に設定したときの違い

有効と無効を切り替えたときの違いは以下のとおりです。

設定 動作
有効
  • 共有フォルダにアクセスするとユーザー名とパスワードを聞かれる
  • スキャンしたデータが設定変更したフォルダに保存されない
無効
  • ユーザー名とパスワードを聞かれない

無効に切り替えてもパスワードを聞かれる場合の対処法

設定を無効に切り替えてもパスワードを聞かれる場合は、Guestアカウントのパスワード設定を「空欄」にすることで解決できます。

設定手順 :

  1. 「スタートボタン」を右クリックして、「コンピュータの管理」を選択。
  2. 「コンピュータの管理」画面の左メニューから「ローカルユーザーとグループ」の左隣りにある「>」をクリック。
  3. 「Guest」で右クリックして、パスワード設定を選択。
  4. 警告メッセージ「Guestパスワードの設定」が表示される。
  5. 「続行」をクリック。
  6. 「新しいパスワード」と「パスワード確認入力」が空欄であることを確認して、「OK」をクリック。
  7. メッセージ「パスワードは設定されました」を確認したら「OK」を押す。
以上が設定の手順です。
「パスワード保護共有」の設定変更と合わせてご確認ください。

パスワード確認の有無は共有する相手を変更することで可能

「パスワード保護共有の設定変更」を変更するほかに、共有をする相手を変更してパスワード確認の有無をコントロールできます。

チーム内でファイルを共有して作業する場合、アクセスするたびにアカウント名やパスワードを入力するのは手間がかかります。

共有するフォルダの設定を「Everyone」へ変更すると、パスワードを聞かれず効率が良いです。

ただし、設定変更したあとは誰でもファイルにアクセスできる状態なので注意が必要です。

共有するフォルダの設定を「Everyone」へ変更するとパスワードを聞かれない

共有する相手を変更する手順をご説明します。

  1. パスワード保護共有の設定を、「パスワード保護共有を無効にする」に変更。
  2. 共有したいフォルダを右クリックして、メニュー内の「共有」にマウスを合わせ「特定のユーザー」を選択。
  3. 「共有する相手を選んでください」の矢印をクリックして「Everyone」を選択。

【注意】設定を変更したあとの注意点と対処法

「Everyone」を選択すると、共有設定したフォルダに誰でもアクセスできます。 例えば、共有フォルダを保存しているノートPCを外出先でフリーWi-Fiに接続したときは注意が必要です。誰でもファイルへのアクセスが可能になってしまうからです。

そのときは、共有フォルダを右クリックして「共有の停止」を選択することで対処できます。

Macでファイル共有を設定する方法

ここまで、Windowsのファイル共有設定について説明しました。

Macも同様に、同じネットワーク上にPCがあればファイル共有が可能です。すべてのユーザーと共有することも、限られたユーザーのみアクセスを許可する設定を行うこともできます。

※2021年3月時点のmacOS Big Sur 11.0での設定方法を記載しています。

ファイル共有設定の手順

  1. アップルメニュー(リンゴのマーク)>「システム環境設定」と選択し、「共有」をクリック。
  2. 「ファイル共有」チェックボックスを選択。
  3. 「共有フォルダ」リストの下部にある追加ボタン(+)をクリックして、共有するフォルダを探し、選択して「追加」をクリック。
  4. Controlキーを押しながら、共有フォルダの名前を選択して「詳細オプション」をクリック。
  5. 目的のオプションを選択して「OK」をクリック。
デフォルトでは「ユーザーとグループ環境設定」で設定されたユーザーが、ネットワーク経由でMacに接続可能です。

特定のユーザー/グループのみフォルダにアクセスできるようにする方法

「共有フォルダ」リストでフォルダを選択して、「ユーザー」リストの下部にある追加ボタン(+)をクリックして以下のいずれかの操作を行います。

  • Macのすべてのユーザーからユーザーまたはグループを追加 :
    左側のリストで「ユーザーとグループ」を選択。 右側のリストで名前を1人または複数人を選択したあと、「選択」をクリック。
  • ネットワーク上の全員からユーザーまたはグループを追加 :
    左側のリストで「ネットワークユーザー」または「ネットワークグループ」 を選択。 右側のリストで名前を1人または複数人を選択したあと、「選択」をクリック。
  • 連絡先から選択した人だけの共有のみのアカウントを作成 :
    左側のリストで「連絡先」を選択。 右側のリストで名前を選び「選択」をクリックしたあと、パスワードの作成を行う。
    「アカウントを作成」をクリックして終了。

ファイル共有の詳細オプションを設定

ファイル共有の詳細オプションを設定すると、共有ファイルごとにプロトコルやその他オプションの設定が可能です。

設定手順 :

  1. アップルメニュー(リンゴのマーク)>「システム環境設定」と選択して、「共有」をクリック。
  2. Controlキーを押しながら、共有フォルダの名前を選択して「詳細オプション」をクリック。
  3. 詳細オプションを選択。
    • ゲストユーザーを許可。
    • 暗号化されたSMB接続のみ許可。
    • Time Machineバックアップ先として共有。

ファイル共有はオンラインストレージでも可能

オンラインストレージとは、インターネットを通してデータを保存できる仕組みです。インターネット上にデータを保存するスペースを設け、そこにデータを保存するのでさまざまなデバイスからアクセスが可能です。 

オンラインストレージの主な機能は以下のとおりです。

  • ファイル共有
  • 自動データバックアップ
  • ファイル転送

ファイル共有はオンラインストレージ上でも行えます。社外の人も情報にアクセスできる点が、社内のサーバーとの違いです。パスワード設定の他、細かな設定も可能で効率的かつ安全にデータを活用できます。

自動データバックアップは、社内サーバーに比べると手動バックアップの手間がなくなるとともに、災害や火災などの万一のリスクにも備えることができます。ファイル転送は、URLのみを送付する形式なのでセキュリティ面で強みがあります。

また、オンラインストレージは無料版と有料版があり、それぞれメリットやデメリットもあるので注意が必要です。

無料版と有料版の比較

無料版 有料版
容量 容量に制約がある 大容量で利用可能(1Tを超える大容量)
セキュリティ セキュリティ機能が少ない セキュリティ機能充実
  • 詳細なアクセス制限管理
  • ファイル転送時のパスワード設定やダウンロード制限
その他 データが一時保管のみの場合がある 転送速度が速い

無料版は、コスト面や基本的な機能は有料版と変わらないのでメリットはあります。しかし、コンプライアンスで利用を禁止している企業もあるので確認が必要です。

有料版/無料版オンラインストレージ

有料版

サービス名 主な機能 特徴 参考価格
GigaCC ASP
  • ファイル共有
  • ファイル送信
企業間における大容量のファイル送受信/共有が可能
  • PPAPの代替
  • ファイルアップロード/ダウンロードの自動化
  • 柔軟なセキュリティポリシー設定が可能
  • 詳細なログ管理
別途お問い合わせ
Bizストレージ ファイルシェア
  • 共有フォルダ
  • ファイル送受信
  • ウェブブラウザのみで2GBのファイルをやり取り
  • 月額16,500円(税込み)~の定額制で最大1万人使用可
  • セキュリティ機能が豊富
15,000~200,000円(税抜き)
Fleekdrive
  • ファイル暗号化
  • ウイルスチェック
  • アクセス制限
  • 操作が簡単で使いやすくファイル共有を効率化
  • セキュリティ機能が充実
  • 国内の複数拠点でのデータ保管などBCP対策に効果的
1ユーザー月額500~4,000円

無料版5選

サービス名 説明
Googleドライブ
  • 無料で容量15GB使用可能
  • Googleアカウントを使用すればすぐに使用可能
  • ファイルやフォルダごとに共有できる
  • 「閲覧のみ」「コメントのみ」などの設定が可能
セキュアSAMBApro
  • 容量5GB使用可能
  • 法人向けに特化しており、企業規模問わず利用可能
MEGA
  • 大容量50GB(バックアップ領域に最適)
  • 専用アプリ(ソフトウェア用とモバイル用)をインストールすれば、35GBがプラス
Teraクラウド
  • 容量10GB使用可能
  • サーバーのすべてを国内運用しているので、転送速度が安定して高速
firestorage
  • 容量2GB(ログインが30日ないとファイルが削除)
  • ファイル転送機能に特化
  • ダウンロードURLを取得して使用(保存期限とパスワードを設定可能なためセキュリティに問題なし)

まとめ

ファイル共有は、情報に同時アクセスができ業務効率化につながります。メリットを生かすには、セキュリティ対策を十分に行うことが必須です。

セキュリティインシデントは、個人が注意しただけではなくなりません。

「システムやファイルに対する適切な設定を行う。」
「自社の業務形態に合った製品を導入。」

これらを行うことで、はじめて効果が出ます。本記事を十分に活用し、安心・安全で効率的な業務につなげていただければ幸いです。

※本記事における価格情報記載はすべて税抜表記です。
※Microsoft、Windows、Windows 10およびMicrosoftのロゴは、米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporationの登録商標または商標です。
※その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ZENMU Virtual Desktopは、株式会社ZenmuTechの製品です。
※株式会社日立システムズエンジニアリングサービスは、ZENMU Virtual Desktopの正規販売代理店です。

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