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  • 2024.03.01
  • 2024.03.01
  • クラウドバックアップサービス AvePoint

ペタバイトとはどんな単位?概要や用途などについて解説!

クラウドバックアップサービス AvePoint

ハードディスクの容量を表す単位として、ギガバイトやテラバイトという単位はよく使われますが、ペタバイトという単位のイメージがつかないという方も多いのではないでしょうか。

IT化が急速に進む昨今では、大規模なスマートシティ化やビッグデータの活用において、単位としてのペタバイト利用が必要視されています。

本記事では、ペタバイトの概要や用途、大容量データ使用時の注意点などを解説します。

※本記事に掲載している情報は2024年3月時点のものです

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ペタバイトとは

ペタバイトが示す容量の規模について、2つのポイントにて詳しく説明します。

テラバイトの上を示す単位

ペタバイトとは、メガ、ギガ、テラに続くデータ量やコンピューターの記憶装置の大きさを表す単位です。PBと略記されることもあります。

1ペタバイトをテラバイトに換算すると、1,024テラバイトになります。個人で利用する場合、ハードディスクの容量は5テラもあればほとんどのケースで十分です。

約1,000テラという、ペタバイトの容量がいかに大きいかよくわかる数値です。

写真や動画に置き換えると?

1ペタバイトの容量を具体的にイメージするため、画像や動画データに置き換えてみましょう。

スマートフォンで撮影した1枚3MBの画像の場合では、3億枚以上に相当します。1分100MBの動画では、16万6000時間分ほどになり、その長さは約6,900日間分に相当します。

ペタバイトは何に使われる?

巨大な単位を表すペタバイトですが、具体的にはどのような場面で使われるのでしょうか。

ここからは、実際にペタバイトが活用される状況を説明します。

DX化の推進

ペタバイトはDX化に伴うビッグデータの管理において大いに注目されています。経済産業省は2018年にDXレポートの中で、「2025年の崖」とDX化の重要性について警鐘を鳴らしました。

「2025年の崖」とは、日本企業のDX推進がうまくいかず既存システムが残存した場合、システム管理費の高騰、システムトラブルやデータ紛失などのリスクに伴う経済損失が、2025 年以降の5年間で最大12兆円/年にのぼる可能性があるという仮説です。

もはや、喫緊の課題となったDX化推進にはビッグデータの活用は欠かせません。

DX化推進のなかでペタバイトが注目される背景には、クラウドストレージやビッグデータなど、膨大なデータを扱う研究機関の増加が挙げられます。

数十年前までは、それほど一般的でなかったクラウドストレージは、今では多くの人が利用するまでに至りました。このままクラウドストレージの利用が普及すれば、いずれローカルストレージを利用する方が珍しいといわれる時代がくるかもしれません。

特にDX化の一つであるペーパーレス化は、クラウドストレージの活用なくしてなし得ません。書類をクラウドストレージに保管することで社内・社外ともに、円滑な内容共有が可能となりました。

このような業務の効率化のためにも、適切なデータの活用が望まれます。
ますます拡大するIT社会の基本的なインフラとして、今後ペタバイトは重要なカギとなるでしょう。

ビッグデータへの活用

ペタバイトはビッグデータを活かすための基本的なインフラとして注目されています。ビッグデータとは、PCやスマートフォン、タブレットなどのデバイスから得られる、膨大な情報のことをいいます。キャッシュレス決済や電子マネーでの改札通過時の情報もビッグデータの一つです。
その他、SNSを通じて飛び交う動画、画像などのチャット情報もビッグデータとして数えられ、データの流通は日々増加する一方です。

スウェーデンの大手通信会社がまとめた「Ericsson Mobility Report November 2019」によると、2019年から2025年までの間に、モバイル経由でのデータ流通は年間27%の勢いで増加し続け、2025年には月間160エクサバイトにも達すると予想されています。

エクサバイトとは、ペタバイトよりさらに上の単位で、その容量は1000ペタバイトといわれています。DX化によって増え続けるデータ流通の対応にあたっては、まずペタバイト容量が今後必要になると考えられます。

大容量データを扱う際の注意点

ペタバイトほどの大容量データを扱うには、いくつかの注意点があります。

中でも重要な注意点は次の2つです。

  • データの保存と管理
  • データのセキュリティ

ペタバイト規模のデータは、従来のストレージでは保存や管理が困難です。

そのため、大容量ストレージやクラウドストレージを活用する必要があります。加えて、データの整理や分類、アクセス権限の設定など、データの管理体制を整えることも重要です。

また、データには企業の機密情報や個人情報などが含まれる可能性があります。データの漏えいや改ざんを防ぐために、厳重なセキュリティ対策を講じる必要があります。主なセキュリティ対策は、データの暗号化やアクセス制御、監視システムの導入などが挙げられます。

データの保存方法

ペタバイト規模のデータを保存する方法として、大容量ストレージの利用があります。しかしながら、物理的な大容量ストレージはコストパフォーマンスに優れているものの、アクセス速度が遅い、データの更新や検索に時間がかかるなどのデメリットがあります。

そのため、ペタバイト規模のデータ保存には、クラウドストレージが活用されるのが一般的です。現在の代表的なクラウドストレージは、Amazon Web Servicesが提供するAmazon S3、Microsoftが提供するAzure、Google Cloud Storageです。

これらのクラウドストレージは、セキュリティの安全性から政府機関など国家単位でも利用されます。クラウドストレージは、アクセス速度が速い、データの更新や検索が容易であるなどのメリットがあります。一方で、コストがかかる、データの所有権や管理責任がクラウド事業者に移転するなどのデメリットも存在します。

特にデータの所有権、管理責任の移転については、重要なデータを保存する場合、データを管理するクラウド事業者と企業の間に確たる信頼関係がなければ難しいでしょう。

バックアップをこまめにとる

膨大な量を扱うペタバイト規模のデータは、データの消失や破損に備えて、定期的にバックアップを実施する必要があります。具体的なバックアップの頻度は、データの種類や重要度、アクセス頻度などによって異なります。

データのバックアップには、フルバックアップ、増分バックアップ、差分バックアップがあります。

  • フルバックアップ・・・すべてのデータを一括してバックアップする方法
  • 増分バックアップ・・・前回行われたバックアップから変更・追加のあった箇所をバックアップする方法
  • 差分バックアップ・・・初回のフルバックアップから変更・追加のあった箇所を毎回バックアップする方法

バックアップの種類によって、バックアップの速度や容量、復元の容易さなどに違いがあります。そのため、データの種類や重要度、アクセス頻度などに合わせて、適切なバックアップの種類を選択しましょう。

ペタバイトのバックアップにはクラウドストレージが使われることが多くなりますが、クラウドストレージ以外の保存方法は次のとおりです。

オンプレミスでのバックアップ

オンプレミスとは、自社でデータセンターを構築して、データを保存する方法です。オンプレミスでバックアップする場合は、大容量のストレージを用意する必要があります。オンプレミスによるデータ保存は、国内ではNTT、世界ではGoogleなどが広大な土地にデータセンターを構築して管理しています。

オフサイトでのバックアップ

オフサイトとは、自社から離れた場所にデータを保存する方法です。オフサイトでバックアップすることで、災害などの影響からデータを保護できます。

 

まとめ

ペタバイトは、今後DX化していく企業のデータ管理時に必ず耳にするデータ単位です。また、社会全体でDX化が進み、使用するデータ量が増え続けると、個人利用でもペタバイト容量を使う日が来るかもしれません。

ペタバイトデータの運用には、適切なデータ保管場所の構築が必要です。物理的なオンプレミスでの保存、バックアップは強固なセキュリティを構築することはできますが、アクセス速度の問題や設置スペースの確保など、課題は多いです。

そのため、実際の運用時にはクラウドストレージを使うことになるでしょう。クラウドストレージを活用する場合は、データを管理するクラウド事業者との信頼関係を十分に構築することが重要です。

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