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  • 2025.03.21
  • 2025.03.21
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マネージドサービスとは?特徴や導入すると可能になることを解説

OX1

近年、DXの推進に伴いIT部門への要求が増大する中、限られた社内リソースで業務対応することが難しくなり、マネージドサービスを導入する企業が増えています。
そこでこの記事ではマネージドサービスの特徴や導入することで可能になることを解説します。

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マネージドサービスとは

「ここではマネージドサービスとはどういうものかをお伝えするとともに、混同されやすい「SIer」「VAR」との違いについて解説します。

マネージドサービスとは?

マネージドサービスとは、企業のITインフラ運用や保守業務を外部の専門業者に委託するサービスのことです。
ITサービスプロバイダーが提供することが多く「ネットワーク監視」「セキュリティ管理」「バックアップ運用」など、日常のIT管理業務全般を任せることができます。
ただし、企業独自の「戦略的意思決定」や「社内教育」「業界特有の専門的業務プロセス」といった企業固有のコア業務は含まれないことが一般的です。

マネージドサービス事業者と混同されやすい「SIer」「VAR」との違い

マネージドサービス事業者は、日常的なIT管理を長期的に委託できるパートナーである一方、「SIer(システムインテグレーター)」や「VAR(付加価値再販業者)」と混同されやすい用語でもあります。
SIerはシステム設計や構築を主に行い、プロジェクト単位でサービスを提供する事業者のことです。

一方、VARはハードウェアやソフトウェアを販売し、そこに導入支援やカスタマイズといった「付加価値」を提供することを主な役割としている業者です。
そのため、マネージドサービスを「運用や保守のパートナー」、VARを「製品導入時のサポーター」と考えることができます。

マネージドサービスを導入する企業が増えている理由

ここでは、マネージドサービスを導入する企業が増えている背景について解説します。

IT運用の複雑化と負担増大

近年、リモートワークやクラウド環境の普及により、企業のIT運用はますます複雑化しています。
特に、従来のオンプレミス環境だけでなく、複数のクラウド環境を統合的に管理する必要が生じており、その結果セキュリティや効率化といった要件を満たすための運用負担が増大しています。

こうした状況で、効率的な管理と高い運用安定性の確保を期待して、専門知識を持つマネージドサービス事業者に運用を委託する企業が増えています。

IT人材不足の深刻化

少子高齢化や採用難といった社会的要因に加え、IT需要の急速な拡大により、企業はIT人材不足という課題に直面しています。

また、古いレガシーシステムへの対応など抜本的で大掛かりなDXが求められる中、専門スキルを持つ人材の確保が難しい状況です。
マネージドサービスはこうした人的リソースの不足を補い、安定したIT運用を可能にするための有効な選択肢となっています。

運用コストの圧縮

IT運用を内製化する場合、高額な初期投資や人件費が固定費として重くのしかかります。

一方、マネージドサービスを導入することで「変動費型の料金体系を活用し、必要な部分だけを利用する」といったコストの適切化も可能になります。

このように、企業はマネージドサービスによって運用コストを効率的に圧縮し、予算の有効活用を図ることができます。

マネージドサービスで委託できるようになること

ここでは、マネージドサービスで委託できるようになることについて解説します。
導入を検討している場合は参考にしてみてください。

ITインフラの運用と監視

マネージドサービスでは、企業のITインフラ全般の運用と監視を一手に引き受けます。

具体的には、サーバーやネットワーク機器の稼働状況を休日・夜間も監視する業務が含まれます。
また、障害が検知された際には迅速なトラブルシューティングを実施します。
クラウド環境(AWSやAzureなど)を活用している場合、複数のプラットフォームを統合的に管理し、パフォーマンスの適切化や負荷分散の調整も行う場合もあります。

さらに、リソースの効率的な利用を促進するための定期的なアップデートやセキュリティパッチの適用も行い、ITインフラの安定性と効率性を確保します。

バックアップとデータ管理

データの安全性と可用性を確保するため、マネージドサービスでは定期的なデータバックアップの実施が行われます。
ストレージ容量の効率的な管理やデータ使用状況の可視化を通じて、企業が必要なデータ管理をスムーズに行えるよう支援します。

また、マネージドサービスにはクラウドやオンプレミス環境における自動バックアップの設定や、バックアップデータの保管先の適切化といった業務も含まれます。

通常業務時だけでなく、自然災害やサイバー攻撃によるデータ消失のリスクに備えた業務も可能です。
迅速なデータ復旧を実現するディザスタリカバリ(災害復旧)計画の策定と実行で企業を支援します。

アプリケーションの運用と保守

マネージドサービスによって業務アプリケーションなどの運用と保守を、専門的なスキルを持つ事業者に委託することで、企業の負担を大幅に軽減することができます。

日常的なシステム監視により、万が一潜在的な問題が発見された場合でも早期に対応することで、業務への支障を最小限に抑えることが可能です。
また、アプリケーションの安定性とパフォーマンスを維持するため、定期的なアップデートやバグ修正を実施することもあります。
このような施策を行うことで新しいビジネス要件に対応できるようになり、企業としての競争力維持や向上にも寄与します。

IT資産の管理

IT資産のライフサイクル管理も、マネージドサービスの重要な役割の一つです。

企業が所有するハードウェアやソフトウェアの状況を把握し、適切な時期に更新や買い替えを提案することで資産の効率的な活用を促進します。
これには、資産管理の自動化ツールを活用し、各機器やソフトウェアの状態や使用状況をリアルタイムで把握する仕組みも含まれます。

さらに、新規のIT機器導入時には費用対効果を考慮した購入計画をサポートし、企業のIT環境の長期的な適切化に貢献します。

積極的な運用支援

マネージドサービスでは、IT環境を安定的に運用するための積極的な支援が提供されます。

業者によっては24時間365日の監視体制を通じて、異常の早期発見や迅速な対応を行います。
このような対応を行うことでシステムダウンやセキュリティリスクを未然に防ぎます。
また、システム性能の定期的なチューニングや、トラブルの再発防止を目的とした分析・改善施策の提案も実施されます。

さらに、リスク管理の観点からIT環境全体を定期的に評価・分析し、セキュリティ強化や業務効率化を目的とした改善案を提示することもあります。
このような対処を行うことで、企業のIT運用を一層強化することができるようになります。

マネージドサービスの導入で注意すること

ここでは、マネージドサービスを導入する際に注意することを解説します。

任せきりにするとブラックボックス化してしまうことがある

マネージドサービスを導入する際、業務を完全に外部に任せきりにしてしまうと、運用の詳細が社内で把握できなくなってしまう「ブラックボックス化」が生じるリスクがあります。

この問題を防ぐためには、連携をとりやすい業者を選び、定期的な報告やミーティングを通じて常に状況を把握することが重要です。

また、委託範囲や責任分担を契約の段階で明確にすることも重要です。
必要な情報を共有してもらう仕組みを確立することで、透明性を確保することができるようになります。

委託範囲と責任分担を明確化する

マネージドサービスでは、社内の担当部署と外部プロバイダーの役割分担を明確にすることが重要です。

特に、システム運用やデータ管理における責任の所在を曖昧にすると、トラブル発生時に対応が遅れる可能性があります。
また、情報漏えいなどのインシデントが生じた場合、原因究明の妨げとなってしまうこともあります。

そのため、導入前に委託範囲や責任分担を明確にし、具体的な共通見解を持つことが重要です。
具体的な方法としてデータ管理やセキュリティの責任をどちらが担うかを明文化することが挙げられます。
こうしたプロセスにより、効率的な連携が可能になります。

セキュリティとコンプライアンスの確認

マネージドサービスを利用する際には、利用するプロバイダーがどのようなセキュリティサービスを提供しているかを確認する必要があります。
システム障害や情報漏えいなどの事故が生じた場合は、取引先などのステークホルダーに影響が波及してしまう場合があります。

利用するマネージドサービスが採用しているデータ保護やアクセス管理の仕組み、暗号化のレベルなどを詳細にチェックしましょう。
また、サービスが利用するクラウド環境や運用が法令や規制に準拠しているかも重要なポイントです。

セキュリティ要件について、どのような視点で選定すればよいかわからない場合は、社内・社外ともにぜい弱性が存在するという前提で対策をする「ゼロトラストセキュリティ」という概念を取り入れているかを判断基準とすることもおすすめです。
ゼロトラストセキュリティについて詳しく知りたい方は「ゼロトラストセキュリティとは?構成要素と導入の注意点を解説」をご覧ください。

カスタマイズ性と拡張性の検討

導入するマネージドサービスが、事業の成長や拡大に対応できる拡張性を有しているかを事前に確認することも必要です。

特に、業務要件が変化した際に柔軟にカスタマイズが可能であるか、サービスの拡張性がどの程度あるかを評価しましょう。
また、「企業の柔軟性」「コスト効率」「リスク分散」といった観点から、特定のプラットフォームやツールに依存しない設計であるかも重要な検討要素です。

こうした点で選定することで、長期的な運用の安定性を確保できます。

コストの見積もりと管理

マネージドサービス導入のコストを正確に見積もることは非常に重要です。

初期費用や月額料金だけでなく、契約内容に含まれない追加費用や、拡張時に発生する「隠れたコスト」がないかを慎重に確認しましょう。
また、定期的にコストを見直し、サービスの費用対効果を評価することで、予算内で最大の成果を得ることが可能になります。

また、マネージドサービスにかかる導入予算と、企業の収益性から損益分岐点や、投資利益率(ROI)を事前に策定し、期待値とのかい離を起こさないようにすることも重要です。
万が一、求める要件に達していない場合は、契約や業務内容の見直しや業者の再選定も含めて検討するとよいでしょう。

まとめ

マネージドサービスを導入する際は、高い技術力と信頼のおける業者を選定することが重要です。
「安心・安全」で「迅速」な運用のできる業者をお探しの方には、日立システムズエンジニアリングサービスが提供するIT運用のデジタル化サービス「OX1」がおすすめです。
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※本記事における価格情報記載はすべて税抜表記です。
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