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  • 2024.10.01
  • 2024.10.01
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ITアウトソーシングの概要と導入メリットをわかりやすく解説!

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この記事では、ITアウトソーシングの概要と導入メリットをわかりやすく解説します。近年注目を集めるITアウトソーシングですが、どう活用したらよいかわからない方も多いでしょう。導入する際の注意点もご紹介していますのでぜひ参考にしてください。

※本記事に掲載している情報は2024年9月時点のものです。

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ITアウトソーシングの概要と注目を集める背景

はじめに、ITアウトソーシングの概要について詳しく解説していきます。近年、ITアウトソーシングを利用する企業は年々増加していますが、なぜ注目を集めているのかご紹介します。

ITアウトソーシングとは

ITアウトソーシングとは、社内のITに関連する業務を外部の専門企業に委託(アウトソーシング)することです。従業員が使用するPCなどの運用管理、プロジェクトの進行管理、インフラの保守や運用、顧客からの問い合わせに対応するヘルプデスクなど、さまざまなサービスが提供されています。自社に合ったサービスを活用すれば、IT関連業務の負荷を軽減し、コア業務に集中できることから、生産性向上をめざし、利用する企業が増加しています。

ITアウトソーシングが注目を集める背景

ここでは、なぜITアウトソーシングが注目されているか、人手不足・業務効率化・コスト削減の3つの視点から解説していきます。

労働人口減少による人手不足のため

わが国では、少子高齢化による労働人口の減少が急速に進んでおり、将来にわたって労働人口の減少が継続すると考えられています。

少ない人員でこれまでと同等、あるいはそれ以上の品質のサービスを提供していくためには、従業員ひとりひとりの労働生産性の向上が不可欠です。外部に委託できる業務はITアウトソーシングを利用しながら、限られた人員でこれまで以上にコア業務へ集中する必要があることからITソーシングに注目が集まっていることが背景にあるといえます。

業務効率化の必要性があるため

IT部門の人材には、PCおよびPCパーツ、サーバーやネットワーク機器などのハードウェアに関する知識のほかに、OSやネットワーク通信、システム構築のためのプログラミング知識など、高度で幅広い専門知識が求められます。
このような専門人材は多くの企業が採用したいと考えるため、中途採用するのも難しく、また、新人を育成するのには長い時間を要します。

そこで、高度な知識が必要なIT業務を専門企業に委託し、社内のIT関連業務の効率化をめざす企業が増えています。

固定費をおさえるため

経営視点では、限られた予算を効率的にやりくりする必要性がありますが、IT部門は人件費などの固定費がかかる傾向にあります。

そのため、固定費をおさえる需要があることがITアウトソーシングが注目されている背景です。

ITアウトソーシングの利用形態

ITアウトソーシングでは、社内の幅広いIT業務を専門企業に委託できますが、委託する業務の内容や範囲によって、主に6つの利用形態がありますのでそれぞれ解説します。

フルアウトソーシング

フルアウトソーシングは、名前のとおり、業務のすべて、あるいは大部分を外部企業に委託する利用形態です。例えば、新システムの開発・導入をする場合においてはシステムの企画だけを行い、要件定義・開発・実際の運用まですべてを委託するケースがフルアウトソーシングの例です。

運用アウトソーシング

運用アウトソーシングは、自社で導入しているサーバー環境やOS・ソフトウェアなどのインフラの運用を外部企業に委託する利用形態です。自社で運用する場合には、インフラのメンテナンスやセキュリティ対策などIT部門に負荷がかかりますが、外部委託することで社内リソースをコア業務に集中させることができます。

ヘルプデスク

ヘルプデスクは、自社製品・サービスに関する顧客からの問い合わせやトラブルなどの対応を外部企業に委託する利用形態です。代表的なものにコールセンターが挙げられますが、専門のノウハウを持った企業に委託することで複雑な問い合わせ対応を削減し、社内の業務効率向上も期待できます。

常駐サービス

常駐サービスは、「デスクサイドサポート」とも呼ばれ、委託先企業の担当者が自社内に常駐し、IT関連のサポートやコンサルティングを受けられる利用形態です。
通常、トラブルなどが発生した場合には委託先企業に電話やメールで連絡してサポートを受ける必要がありますが、同じ職場に委託先の担当者が常駐しているため迅速なトラブルへの対応が可能というメリットがあります。

ホスティング

ホスティングは、委託先企業が所有するサーバーをインターネット経由で利用するサービスです。自社でサーバーやネットワーク機器などを用意する必要がなく、日々の運用やメンテナンスも委託できるため、社内のIT関連業務への負荷を軽減できます。

ハウジング

ハウジングは、委託先企業のデータセンター内に自社で保有するサーバーの設置場所を借りるサービスです。ホスティング同様、運用・メンテナンスは委託先企業が行いますが、設置するサーバーを自社で用意する点が異なります。

ITアウトソーシングが活用できる業務

ITアウトソーシングにはさまざまな利用形態があるため、どのような業務で活用できるか、具体的に5つご紹介します。

テクニカルサポート

ITアウトソーシングは、従業員や顧客からのIT機器に関する問い合わせに対応するテクニカルサポートとして利用可能です。例えば、24時間365日対応可能なヘルプデスクとして活用すれば、サポートサービスの充実とともにサポート品質の向上も期待できます。

キッティング

キッティングは従業員が使用するPCやタブレット端末などのデバイスに必要なソフトウェアをインストールし、各種設定を行う業務です。
新たな従業員が入社するたびIT部門担当者はキッティングの業務を行っていましたが、ITアウトソーシングのサービスによってはソフトウェアのインストールや各種設定はもちろん、デバイスの調達や管理まで行ってくれます。

IT機器やシステムの管理・運用・保守

社内のIT機器やシステムの管理・運用・保守は、IT部門の主要な業務であるとともに負荷の大きい業務です。ITアウトソーシングでは、PCやサーバーなどのIT機器やソフトウェアの管理を委託できるうえ、社内で使用するITシステムの管理・運用・保守を一括で委託することも可能です。

ITシステムの開発・導入

ITアウトソーシングでは、自社に必要なITシステムの開発や導入に関する業務を委託できます。具体的には、要件定義からシステムの設計・開発や導入・既存データの移行やマスタ整備などが挙げられます。
システム開発や導入経験が豊富で、最新の技術に関する知識も豊富に有する委託先企業の人材のサポートが受けられるため、自社に専門人材がいない場合にも有効です。

ITシステムやネットワークの監視

社内のITシステムやネットワークを24時間365日監視することで、障害などのトラブルを迅速に察知、早急な対応・復旧を行えます。
通常、自社の人員だけで対応する場合には営業時間外のトラブルには迅速な対応が困難ですが、ITアウトソーシングを利用すれば安定した対応が可能です。

ITアウトソーシングとSESとの違い

SESは、「System Engineering Service」(システムエンジニアリングサービス)を略したもので、依頼した企業のIT技術者やエンジニアを自社内に受け入れ、社内で技術や労働力の提供を受けるサービスです。

どちらも外部のITリソースを利用する点では共通していますが、ITアウトソーシングの場合には委託先企業が委託業務を行い、その業務内容や成果物に対して対価が支払われます。
一方、SESでは委託業務を行うSEから労働力の提供を受け、IT技術者やエンジニアの労働時間に対して対価が支払われるのが一般的です。

このように、ITアウトソーシングとSESでは対価の支払対象が異なります。

ITアウトソーシングを利用するメリット

ここでは、ITアウトソーシングを利用した場合に期待できるメリットを3つご紹介していきます。

コスト削減

ITアウトソーシングを利用するメリットとして、コストの削減が挙げられます。
IT部門の業務は、IT機器・システム・ネットワークに関する専門的な知識を必要とするものが多く、対応できる専門人材を雇用した場合には固定の人件費として多額のコストが必要です。
ITアウトソーシングサービスを提供する企業はITに関する最新の専門知識を有しているため、トラブルなどの対応も早く、業務効率を向上しながら固定費をおさえることができます。

コア業務への集中

一般的にIT部門では、新入社員が入社するごとに使用するデバイスの購入・設定・ソフトウェアのインストールなどの業務を行うとともに、サーバーやネットワーク機器の運用・保守・管理などを行っています。
また、従業員からのIT機器やシステムに関する問い合わせにも日常的に対応しています。
これらの業務をITアウトソーシングすることで、コア業務に集中でき、売上機会の拡大が見込めます。

専門人材による高度なセキュリティ対策・DX推進

ITアウトソーシングのサービスを提供する企業は、高度な専門性を持つ人材を有しており、最新の技術に基づいたサポートが期待できます。
ITの専門家であるため社内で対応するよりもすばやく効率的に業務を進めてくれるとともに、高いセキュリティ対策も行えるでしょう。

DX推進の経験も豊富なため、これからリモートワークを導入したい企業やDX化を進めたい企業にも大きなメリットがあります。

ITアウトソーシングを利用するデメリット

ITアウトソーシングを利用するデメリットについて、3つご紹介します。導入によってさまざまなメリットが得られる一方、デメリットもあるため、事前に把握しておく必要があります。

情報漏えいのリスク

ITアウトソーシングを利用する場合に、もっとも注意すべき点が情報漏えいのリスクです。ITアウトソーシングで、これまで自社で管理していた機密情報や顧客情報などの重要データの管理を委託する場合は委託先企業での不正利用、情報漏えいなどのリスクが高くなります。

そのため、委託先を選定するにあたっては、信頼できる企業であるか委託先企業の詳細を調べる必要があります。

コストメリットが得られないリスク

ITアウトソーシングでは、毎月の運用コストはもちろん、導入にかかるコストも高額になることがあります。また、利用しない業務もパッケージ化されている場合には、十分なコストメリットが得られない可能性があります。
自社が必要とするサービスにどこまで柔軟に対応してくれるかも、委託先選定にあたって重視しましょう。

社内に知識・ノウハウを蓄積するのが難しい

ITアウトソーシングでは、社内の業務負荷を軽減し、コア業務に集中できるメリットがある一方で、社内に知識やノウハウが蓄積されないというデメリットがあります。
業務委託先に過度に依存してしまうと、万が一のトラブルの際に社内で対応できず、委託先とのやり取りによって業務効率が悪化してしまう恐れもあります。

ITアウトソーシングを導入する際の注意点

ここからは、ITアウトソーシングを導入する際の注意点をご紹介していきます。導入目的、コストメリット、セキュリティ面の3つの観点から慎重にサービス、委託先を選定するのが重要です。

自社の導入目的に適しているか確認

ITアウトソーシングを利用するにあたっては、自社の導入目的を実現できるサービスか確認しましょう。
IT人材はいるがほかのコア業務に集中させたい、IT人材がいないためセキュリティ対策・安定したシステム運用をプロに任せたいなど、ITアウトソーシングの導入目的は企業によってさまざまです。導入目的を明確にすることで、利用するサービスを絞り込むのにも役立ちます。

コストメリットを慎重に試算

ITアウトソーシングを活用すれば、社内のIT業務の負荷を軽減し、IT部門の人件費コストの削減やコア業務への集中による生産性の向上などが期待できます。
しかし、フルアウトソーシングがよいのか、部分的なアウトソーシングがよいのかは、自社の予算や人員の状況によっても大きく異なるため、導入によって得られるメリットと、必要なコストを慎重に試算する必要があるでしょう。

最適な委託先の選定

利用するITアウトソーシングのサービスによっては、場合によってはこれまで自社で管理していた顧客情報や従業員情報・取引先情報などの重要データの管理を外部に委託することになるため、情報漏えいのリスクが高まります。
したがって、委託先のセキュリティレベル、セキュリティ対策の実施状況を事前に確認する必要があるでしょう。また、導入後にトラブルにならないように、サポート体制や委託する業務の責任範囲を明確にしておくことも重要です。

まとめ

この記事では、ITアウトソーシングの概要・利用形態と具体的に活用できる業務・利用するメリットとデメリット・導入時の注意点などについて解説しました。

ITアウトソーシングを利用すれば、IT関連業務のコスト削減・コア業務への集中・DX化の推進など、さまざまなメリットが期待できますので、当記事を参考にぜひ自社に最適なITアウトソーシングを見つけてください。

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