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  • 2024.03.01
  • 2024.03.01
  • ASTERIA Warp

ETLの価値を徹底解説!データ活用を成功に導くための必須技術

ASTERIA Warp

ETLとは、データの抽出・変換・蓄積を行うためのツールです。データ分析やデータ活用の基盤となる技術であり、企業のビジネスを成功に導くためには欠かせません。

本記事では、ETLの価値について徹底解説します。ETLの基本的な概念やメリット、活用シーン、導入方法などについて知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事に掲載している情報は2024年3月時点のものです

ASTERIA Warp

専門的な技術は不要、さまざまなシステムやサービスと連携して、
業務を自動化/効率化するノーコードデータ連携ツールです。

ETLとは

ETLは、Extract(データの抽出)、Transform(データの変換)、Load(データの蓄積)の頭文字を取った略称で、一般的にデータウェアハウスへデータをまとめる際に行うプロセスを指します。データ分析やデータ活用を行うためには、まずデータを集め、変換し、蓄積する必要があります。ETLは、これらのプロセスを効率的かつ効果的に行うための技術です。

ETLのメリット

ETLには、以下3つのメリットがあります。

データ抽出・変換・蓄積の効率化

ETLは、データの抽出(Extract)、変換(Transform)、蓄積(Load)の3つのプロセスで構成されています。従来、これらのプロセスは手作業で行われていましたが、ETLを導入することで自動化が可能となりました。これにより、データの抽出・変換・蓄積にかかる工数や時間を大幅に削減できます。

データの抽出

ETLを導入することで、複数のシステムやデータソースからデータを自動的に抽出し、データの漏れや重複を防ぎます。また、手作業によるデータ抽出では抽出漏れや誤入力などのミスが起こりやすいですが、ETLにはデータの整合性や正確性を検証する機能が備わっているため、このようなミスを防ぐことができます。

データの変換

ETLを導入することで、データ形式や構造の自動変換が可能となります。手動でのデータ変換作業では防ぎきれなかった不備や誤りも、ETLのデータ整合性や正確性を確保する機能を活用することで、大幅に削減できます。

データの蓄積

ETLを導入することで、データをデータウェアハウスやデータマートに自動で蓄積でき、データ分析や活用がよりスムーズにできます。ETLにはデータの整合性や正確性を確認する機能が備わっているため、データの変換作業と同様、人力によるデータ蓄積で防ぎきれない不整合などの問題を回避できます。

データ品質の向上

ETLは、データの抽出・変換・蓄積の過程で、データの品質を向上させる機能を備えています。例えば、データの整合性や正確性を検証する機能や、重複の削除や欠損を補完する機能などです。

これらの機能を活用することで、データの不備や誤りを排除し、データの品質を向上します。

具体的には、以下4つの機能があります。

  1. データの整合性チェック:データの整合性を検証し、不整合なデータを見つけ出して修正する
  2. データの正確性チェック:データの正確性を検証し、誤ったデータを見つけ出して修正する
  3. データの重複チェック:データの重複を検出し、重複するデータを削除する
  4. データの欠損チェック:データの欠損を検出し、欠損するデータを補完する

データ活用の促進

ETLを導入することで、データを効率的に集約・統合でき、必要なデータを迅速かつ簡単に取得できるようになります。

これにより、データ分析の効率化や高度化が可能になるほか、データに基づいた意思決定にも注力できるなど、データ活用の促進が期待できます。

EAI、DWH、BIとの違い

ETL、EAI、DWH、BIは、いずれもデータの抽出・変換・蓄積・分析を行うためのツールですが、その役割や目的は異なります。

EAIとの違い

EAIはEnterprise Application Integrationの略称で、異なるシステム間でのデータのやり取りを円滑にするためのツールです。

企業内の複数のシステムを連携させるためのツールで、ETLと同様データの抽出・変換・蓄積を行う機能もありますが、その目的は、異なるシステム間でのデータのやり取りを円滑に行うことです。

EAIの代表的な機能としては、以下3つが挙げられます。

  1. データの抽出:異なるシステムからデータを取得する
  2. データの変換:取得したデータを互換性のある形式に変換する
  3. データの蓄積:変換したデータを元のシステムに蓄積する

DWHとの違い

DWHはData Ware houseの略称で、企業の意思決定に必要なデータを集約・分析するためのツールです。

ETLと同様、データの抽出・変換・蓄積を行う機能もありますが、その目的はデータウェアハウスを構築することです。

DWHの代表的な機能としては、以下4つが挙げられます。

  1. データの抽出:複数のシステムやデータソースからデータを抽出する
  2. データの変換:取得したデータを統一された形式に変換する
  3. データの蓄積:変換したデータをデータウェアハウスに蓄積する
  4. データの分析:データウェアハウスに蓄積されたデータを分析する

BIとの違い

BIはBusiness Intelligenceの略称で、データの分析・可視化により、ビジネスにおけるデータの分析・活用を支援するためのツールです。

こちらもETLと同様、データの抽出・変換・蓄積を行う機能もありますが、その目的はビジネスの意思決定に関わるデータを分析・可視化することにより、経営判断を支援することです。

BIの代表的な機能としては、以下5つが挙げられます。

  1. データの抽出:複数のシステムやデータソースからデータを抽出する
  2. データの変換:取得したデータを統一された形式に変換する
  3. データの蓄積:変換したデータをデータウェアハウスやデータマートに蓄積する
  4. データの分析:データウェアハウスやデータマートに蓄積されたデータを分析する
  5. データの可視化:分析したデータをグラフや表などの形式で表示する

ETLの活用シーン

ETLの代表的な活用シーンとして、以下の3つが挙げられます。

データウェアハウスの構築

ETLはデータの収集に欠かせない技術です。ETLを用いて、基幹システムや業務システムなどの異なるデータソースからデータを抽出し、データウェアハウスに統合することで、データの分析や意思決定に必要なデータを効率的に活用できます。

BIツールの活用

ETLはBIツールの活用にも欠かせない技術です。BIツールはデータの集計や分析、可視化を行うためのソフトウェアです。ETLを用いて、データウェアハウスやデータマートに蓄積されたデータをBIツールに取り込むことで、データの分析や可視化を容易に行えます。

データの分析

ETLはデータの分析にも活用できます。ETLを用いて、データウェアハウスやデータマートに蓄積されたデータを変換することで、データ分析に適した形式にします。また、ETLを用いてデータの欠損や重複などの不整合を修正することで、データ分析の精度を高められます。

具体的な活用事例としては、以下が挙げられます。

  • 販売データや顧客データなどを統合して、顧客の購買傾向を分析し、マーケティング施策に活用する
  • 生産データや物流データなどを統合して、生産効率や在庫管理の改善に活用する
  • 財務データや会計データなどを統合して、経営状況の把握や予測に活用する

このように、ETLはさまざまなシーンで活用されており、データの活用を効率化・高度化するために欠かせない技術といえるでしょう。

ETLの導入方法

ETLの導入は、データ活用の第一歩となる重要な取り組みです。自社の状況や要件を踏まえて、最適な導入方法を選択することが大切です。

ETLを導入する方法は、大きく分けて以下の2つがあります。

自社開発

自社開発では、自社の要件に合わせてETLシステムを開発します。メリットとしては、自社のニーズに最適化したシステムを構築できることが挙げられます。また、外部ツールに依存しないため、セキュリティやパフォーマンス面での不安要素が排除されます。

一方、デメリットとしては、開発費用や工数がかかることが挙げられます。さらに、開発スキルや経験が必要となるため、専門知識を持った人材の確保が必要です。

ETLツールの利用

市販のETLツールを利用する方法です。メリットとしては、自社開発を行うよりも費用や工数が抑えられることが挙げられます。また、ツール提供ベンダーのサポートを受けられるため、開発スキルや経験がなくても導入しやすいです。

一方、デメリットとしては、自社の要件に合わせてカスタマイズすることが難しいことが挙げられます。また、ツールによって機能や性能が異なるため、自社に最適なツールを選ぶ必要があります。

まとめ

ETLは、データ分析やデータ活用の基盤となる技術であり、企業のビジネスを成功に導くためには欠かせません。

近年ではビッグデータの活用が進んでいます。ビッグデータは従来のデータよりも大量かつ複雑であるため、その活用においてもETLの需要は高まっています。

ETLは企業のデータ活用を支える重要な技術として、今後も発展していくことが予想されます。

ETLのメリットを理解し、自社のニーズや課題に合ったETLを導入することで、効果的なデータ活用を実現できるといえるでしょう。

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